Vプロセス鋳造のメリット

大型鋳造が容易


鋳物砂には粘着材が含まれていないので流動性が良く、微振動によって隅々まで均一に充填されるため、瞬時に均一な硬度を得られ、大物も小物同様に造型できます。

アスザックでは、ベトナム子会社にて世界最大クラスの鋳造ラインを保有しています。

小物から大型製品まで適用範囲は広く、複雑な形状や薄肉軽量化にも対応できます。

当社鋳造可能目安
最大寸法 5,800×2,000×270mm
最薄肉厚 大きさ 必要な厚み
1m2まで 6mm以上
1~2m2 7mm以上
2m2以上 8mm以上

きれいな鋳肌


Vプロセス鋳造の鋳肌は、金型までとはいきませんが、砂型鋳造の中では、群を抜く鋳肌のきれいさがあります。

その為、仕上げ工程を減らせ、コストダウンにつながります。

通常の砂型鋳造では、表面が荒れてしまう為、アルミ鋳物は基幹部分に使用し、その周りを樹脂で覆うことがあります。

一般の砂型鋳造は型となる鋳物砂に粘結剤(砂を固める薬)を使います。
しかし、アスザックのVプロセス鋳造では、通常の砂型鋳造に用いる鋳砂よりもさらに細かな鋳砂を使用する為、砂の流動性がよく、型バラシも容易で、表面を軽くバフ掛けすれば樹脂で覆わなくとも良いほどの表面になります。

そして鋳物の表面はざらつきを抑えることが出来、非常にきれいな鋳肌を得ることができます。
鋳肌がきれいなことで、外観製品にも適しフレームやカバーなどにも採用されています。

また、被鋳造物の転写性に優れている為、微細な凹凸形状も再現が可能です。

・外観製品に直接使用でき、部品点数が削減できる
・プラスチックなどで覆う必要が無いため、コストが安くなる
・社名などの細かな立体表現が出来る
アルミ鋳物の鋳肌

薄肉で広い面積の鋳物ができる


造型面にプラスチック成形フィルムを用いることでアルミニウムの湯まわりがよく、薄肉鋳物が鋳造できます。
砂の粒度が細かい事も薄肉に適す理由です。

抜き勾配を小さくできる(0.5〜1度)


抜き勾配(抜け勾配)とは、 木型を砂型から抜くときに抜け易くする傾きのことです。
勾配がないと砂型がうまく抜けず型が崩れます。
抜け勾配はVプロセスが圧倒的に優位で0.5~1度と小さいです。
鋳物砂がプラスチック成形フィルムによってシールされていることと、プラスチックフィルムの滑り易さとによって型くずれなく離型できます。
もう一点、抜きあげるときに型からエアブローをしているという理由も有ります。
他の砂型鋳造法は2~3度は付けないといけません。
Vプロセスは抜き勾配が小さいので設計の自由度が増します。

・製品設計の自由度が増す
製品設計の自由度が増す
抜き勾配が無いと型が抜けません。

安価な材料の型でも量産可能


Vプロセスの型は金型に比べ、イニシャルコストが抑えられる軽量樹脂を使用します。
鋳物砂と型との間にプラスチック成形フィルムが介在しているので、鋳物砂に型が触れません。
その為、型が磨耗せず量産型としての耐久性に優れております。

100個程度/月の生産であれば、金型に比べ型償却費を抑えることが可能で、試作などの初期投資を抑えることも出来ます。

砂型鋳造だからこそ可能な、立体中抜き形状部品により、装置の軽量化や小型化に寄与します。

Vプロセスの型について

鋳造法 最適
製品
重量
最小
抜け
勾配
最小
肉厚
最適
生産数
(rot)
型費
Vプロセス 5~300kg 0.5° 3mm(製品形状による) 1~100 15~60万円
砂型鋳造 1kg~ 1~5° 5mm 1~100 8~80万円
金型鋳造 1~50kg 2~5° 4mm 500以上 50~300万円
ロストワックス 1~10kg 1.5mm 1000以下 30~200万円
ダイカスト 1~8kg 1~3° 1~1.5mm 2500以上 100~2000万円

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